甘酒職人への道

甘酒職人への道〜2013年

「甘酒職人への道」


・・ああ、また変なテーマを新設してしまいました。

というのも、今年の冬(もう春だけど)突然来た甘酒ブーム(←ワタクシの中だけね)。


「甘酒」というのは、
麹からつくるものと酒粕から作るものと2種類あるんですが、

ワタクシは前者の「麹から作るほうの甘酒」の味に
なんだか今年に入ったあたりからズキューンとキてしまったのです。

市販で薄めて飲むものも売っていますが、
米麹を買えば、自宅のジャーで作る事もできるというのを知り、
今年の冬は作った作った・・

もう「おまえ杜氏か!」と家族から言われるぐらい作りました。


しかし所詮は素人杜氏、
毎回成功というわけにもいかず、失敗した甘酒も何回も・・。

米麹も種類によって出来上がりが変わるので、
未だに作り方がコレ!という確信も得られず、
今年はまだまだ手探り状態と言ったところでした。

温かくなり、甘酒制作が落ち着いたこともあり、
今年の総括をここでまとめて記しておこうと思います。




まず米麹の種類ですが、大きく分けて2つあります。
1つは「乾燥タイプ」、もう1つは「半生タイプ」です。


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹

これが「乾燥タイプ」です。
あらかじめバラ状になっているので使いやすい。


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒

もう一つが「半生タイプ」
左は市販品の板状の米麹、右は麹屋さんで買った米麹です。

こちらは乾燥タイプよりも粒がしっとりしています。
だから「半生」。


あ・・

「乾燥」も「半生」もワタクシが勝手に名付けた名称なので、
正式な呼び名があったら教えてください。m(_ _ )m

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒

市販の板状のタイプのものは、このように綿のような塊の米麹。

カビ?!って感じですが、麹ってカビの一種なんですよね。
だからリアクションは正解なんです(笑)


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹

使う前に、手で細かく粉砕してバラバラにします。

特に麹屋さんで買ったもののが、市販のものよりもしっとりしています。
力を入れれば指でつぶせるぐらい米粒が柔らかいです。


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹

一方、麹屋さんで売ってもらった米麹はけっこうバラ状になってます。
でも塊みたいなものがあるので、見つけては丁寧にほぐします。


ちなみに米麹、このまま単体で食べてもおいしくありません。
味は米以下です。甘くすらありません。

乾燥タイプと半生タイプは微妙に味が違って、
乾燥タイプは渇いたあられっぽい味、
半生タイプはちょっとだけ酸味を感じるスいた感じの味。
で、これは結果を先に言ってしまうことになってしまうのですが、
乾燥タイプの米麹で作る甘酒が一番甘みが出ておいしかったです。

半生タイプの麹で作ると、
乾燥タイプの甘酒よりもどうしても酸味が効いている甘酒になるんですよね・・。

なんでだろう??

この半生タイプからすごい甘い甘酒を作れたためしがない!
これが今後の課題です。






で、「作り方」


調べてみるといろんな方法があるのですが、
まだこれは正直模索中です。

現時点での暫定レシピ。


まず材料は
ーーーーー
米 1合
米麹 500g

ーーーーー
用意するもの 炊飯ジャー、温度計、ぬれタオル
ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹

まず米1合に対して、水を3合目弱ぐらいまで入れたおかゆを炊きます。

けっこう水っぽいおかゆが炊けますがそれでOKです。

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おかゆが炊けたらジャーを開けて、
ここにまた水を入れて(カップ2以上)、
温度計を入れて60度以下(私は57度ぐらい)になるように冷まします。

これは麹菌が、熱すぎると死滅してしまうからです。

私は初めて作った時に失敗し、熱いまま入れて麹菌を入れて
甘みがすご~い控えめな甘酒が出来てしまいました。
(たぶん熱すぎて麹菌の多くが死んじゃったんだろう・・)

そして60度前後が麹菌がよく発酵する温度のようです。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹

おかゆが冷めたらここに米麹を投入します。



ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹
で、よく混ぜ合わせる。
だいたいおかゆと米麹がひたひたになるぐらいが、いい感じです。


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹

↑これは失敗したパターン

固めのおかゆにして水分を少なめに作ってみたものですが、
あまり発酵が進まなかったのか、甘くなりませんでした。
ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 米麹

ここでジャーのふたを開けっ放しのまま、ぬれタオルをかけて保温のまま放置します。



ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒


1、2時間たったらまたかき混ぜて味をみます。
この時点で甘くなってたらけっこう成功。甘くなかったら失敗している可能性が高いです。

あとはまた1時間ごとに味を見ながら保温のまま放置。



ひばらさんの栃木探訪-甘酒

で約6時間経ったらだいたい完成です。


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒


ここで塩を入れて味を調整してもいいのですが、
私は甘いままの甘酒が好きなので、何も入れません。

塩を入れると、市販品の甘酒の味っぽくなります。



で、このままにしておくとまだ発酵が進んでしまい、
酸味が出てくるので、火入れします。(←火入れという言い方)

沸騰手前まで温めてから、そのまま翌朝まで放置。
冷めてから瓶詰めして、あとは冷蔵庫に保存。
1~2週間で飲みきります。

完成した甘酒は大成功だと、
甘すぎて水を足して飲んでもOKなぐらい甘いのが出来上がります。

前述しましたが、乾燥タイプの米麹はすごい甘いのが出来ます。(オススメ)
半生タイプの米麹だと酸味が効いた甘酒になります。

放置しすぎてしまったり(←寝落ちした)、
何かを失敗して、酸っぱいだけの甘酒になったことも何度かありました。





で、今までで一番おいしく出来た甘酒はこちら。
ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒


大田原市にある天鷹さんの米麹(乾燥タイプ)!



これが、すごいうまいです。

今年のベスト!でした。
300gなのにすごい甘くできた!

なんでだろう?やっぱ日本酒作ってるところの麹って
普通の麹と違うのかな~?

今度行ったらまとめ買いしてこようと思いました。





念のため、今年使った米麹一覧


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●ますやみそ 米こうじ(イトーヨーカドーで購入)
●ピックルスコーポレーション 米こうじ(とりせんで購入)
●マルコメ 米こうじ(とりせんで購入)

マルコメのがバラ状の乾燥タイプで一番使いやすい。
ますやみその米こうじの甘酒は、おかき風味の甘酒になった。
ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒

●のぞみ会 こうじ(大田原の道の駅で購入)
●あねさんこうじ(氏家で購入)
●小野崎糀店 糀(矢板市)


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●阿部糀店 米糀(大田原市)
●野沢糀店 米糀(宇都宮市)
●天鷹酒造 米麹(大田原市)



ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 甘酒

これは麹じゃなくて甘酒ですけど、
青源の甘酒もめっちゃうまかった。

このクオリティを炊飯ジャーに求めるのは無謀なんだろうか?





これをきっかけに、各地にある「糀店」も最近気になりだしました。
地酒のように、違う土地土地のおいしい麹で甘酒も飲み比べしてみたいなぁ・・なんて。

その前にまずコンスタントにおいしい甘酒を作れるようにならないと
ダメなんですが。







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