野木町

第453回 野木の煉瓦窯を見学してきた の巻

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯野木にある煉瓦窯を
見に来てみました。

野木町は、昨年ひまわりフェスで来てそれっきり。
昨年見忘れた煉瓦窯はリベンジです。

なんでもこの煉瓦窯、
今年の9月から改修に入り、
3年ぐらい見られなくなっちゃうそうで、
この一般公開を見逃すと
しばらく見られない~!

「それは今見とかないと!」\(゜□゜)/

野木町は、栃木県の一番南にある小さい町です。
宇都宮から4号線をず~~~っと南下し、1時間半ぐらいで着きました。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

場所は、渡良瀬北斗乗馬倶楽部という乗馬クラブの敷地内にあります。

ひまわりフェスティバルの会場から近いということもあり、
意外とにぎわっておりました。


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

受付を済ませると、パンフレットとうちわをいただきました。

ここからは個人で自由に見学もできましたが、
最初なので、ボランティアさんの説明付きツアーに参加することにしました。
(無料!)

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

これが煉瓦窯!

なかなかの迫力です。:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
円形なのがラピュタみたいでワクワクしちゃいますね。

文字通り、これはレンガを焼く窯です。
レンガを焼く窯は、レンガで出来ているんですね~。(今は焼いていませんが)

この巨大な煉瓦窯は、ホフマン式輪窯と呼ばれ、
ドイツ人のフリードリヒ=ホフマンさんという人が発明したから
その名前が付いたようです。

日本に現存するホフマン式輪窯は、わずか4基のみで、
中でも円形型なのはここ、野木町にあるものだけらしいです。
(他は楕円形なんですって)

明治23年に建築され、
昭和54年には国の重要文化財に指定、
近代化遺産としても高い評価を受けています。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

最初に案内されたのがここです。
上の方に見えるレールには、燃料を運ぶトロッコが、
円形状にぐるぐる走っていたようです。

崩れかけちゃってる??

なんでも、元々の持ち主であった
赤レンガ製造販売会社
のシモレン(下野煉化製造会社)が
ここを補修中に破綻しちゃって、このままになってしまっているらしい。

なんだかんだ内部の様子が分かって、
見学しやすくなっているのだが・・(;^_^A

ちなみに、地震の影響のことですが、

昔はこの窯は2つ並んで建っていたそうで、
関東大震災の時に、1つが倒壊し今残ってる窯だけ残ったらしいです。

東日本大震災の本震では無事だったものの、
4月の余震で若干崩れたらしいです。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

窯は平面16角形になっており、↑16個穴が開いてます。
これは「第七号」。上に番号がふられています。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

よく見ると、上と下でレンガの積み方が違います。
イギリス積みとフランス積みの2種類が見られるそうです。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

次にヘルメットをかぶって、中を見学しました。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

入り口はなかなかせまいです~。頭上注意。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

おお~、いい雰囲気。
(よく見ると、つっかえ棒が怖いけど・・)

異国のようですね。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

↑仕切り線の間と間が一つの窯として、
ここに壁を作って、一つの窯に生レンガを入れて、着火

窯詰め → 焼成 → 冷却 → 窯出し

の順で焼き始まったらドミノ状態で窯を使い、
グルグルエンドレス状態で、焼いていたんだそうな。

しかも隣の余熱で焼く前の生レンガを乾燥・・という構造。
だから円形なんですね。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

↑上にはこのような穴がいくつも。

「授炭孔」といって、この上から炭の粉を落として
火を絶やさないようにしてレンガを焼くようです。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

下には「煙道」。煙突へと煙が流れていくところ。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

次に二階に登ります。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

ここの階段は土っぽかった。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

おお~、こうなっているのか。
トロッコ線路はこっちからのが分かりやすいですね。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

さっきの穴とつながってる「投炭孔」

フタを開けて、燃料である粉炭を投入する穴です。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

まんなかの煙突。
近くで見るとやっぱり大きいですね。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

見上げるとこんな感じ。こっちは木造なんだー。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

ということで、見学は無事終了。

昔は町が管理しておらず、
廃墟巡り好きが無断で入って撮影に来ていたりしたスポットだったので、
入るのはムリだと思っていたのですが、

こうして保存会ができ、町が管理し、
正規に中にも入れて撮影することが出来るようになったのは、
ホント良かったです。

これからも保存していってほしい近代遺産です。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

帰りに敷地内のこちらにも寄ってみました。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

煉瓦窯に関する資料コーナー。
(レンガが文鎮代わりに・・)

写真にもあるように、昔は近くまで川が流れており
船でレンガの材料を運んできたようです。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

ここで焼かれたレンガには「T」というマークや「★」マークが
押されているらしいです。

Tというのは、下野煉瓦製造会社の前身、
東輝煉瓦石製造所の頭文字。

今度、レンガ造りの建物を見つけたら探してみようかな?

他にもここで撮影された、
ファッション誌の写真や映画の資料なども。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

東方神起も!

ここに来てたんですね~(まだ5人の時)
PVではなく、カレンダーの撮影だとか。

展示もひとしきり見終わり、
奥でガイトツアーのビデオ上映が流れていたのですが

「ひまわりヒマワリフェスティバルも、ついでに見にいこうかな~」

と、頭がそっちへいってしまっていたのが災いしたのでしょうか・・。

ここで大事件発生!

暗がりにあった、2,3段の階段にまったく気づかず後ずさり・・

あ~~~れ~~~~~
\グキッ/

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 野木 煉瓦窯

足を負傷しました。orz

ということで、ひまわりを見ることもなく帰るハメに・・

トホホなオチでございました。(ノ◇≦。)

○野木町煉瓦窯
http://nogi-hoffmann.com/
栃木県下都賀郡野木町野木3324(渡良瀬北斗乗馬倶楽部内)
(※見学には事前予約が必要ですが、もうすぐ改修工事予定です)

今年の「ひまわりフェスティバル」の様子は
まえちゃんさんのブログ「栃木の小さな旅」や、
ケン坊さんの「ケン坊の日記」をご覧下さい。ヒマワリ