蓬莱大黒通りの探訪の際、参考資料として借りた
「宇都宮の民話」という本。
ここにおもしろい話が載っていたので、興味を持ちました。
それが「百目鬼」というページ。
「どうめき」と読みます。日本の妖怪です。
ゲゲゲの鬼太郎には、「百々目鬼(とどめき)」として
体じゅうに100個の目がある女の鬼として出てきたりします。(→コレ)
名前の由来としては、
盗み癖のある女に銅銭(鳥目)の精が宿り、
その鳥の目が体全体に現れて妖怪になっちゃったことから。
銅銭に開いている中央の“穴”が鳥目に見えるから、「目」なんだって。
でもよくよく読むと、宇都宮の百目鬼は
なんか鬼太郎の話に出てくる百目鬼とはちょっと違う由来なようです。
百穴で有名な長岡に住んでいた鬼が、
鬼の世界から抜け出したいと思い、
塙田に現在もある本願寺へ通い仏門に帰依したところ、
ついに人間界に人間として生まれ変わることができた。
ところが、その鬼は百匹の鬼の頭目であったことから“百目鬼”と呼ばれ、
いつしか百目鬼が人間に生まれ変わることができた本願寺周辺を
百目鬼という地名で呼ぶようになった。
(「宇都宮の民話」より)
宇都宮の百目鬼は「百匹の鬼の頭目だった」というのが由来とな。
たしかに、この載っている掛け軸の絵も、
女の鬼には見えませんしねぇ。
というか、長岡にある百穴に鬼がいたってのも初耳なんですけど~( ̄_ ̄ i)
ちなみにこれ↑が百穴(参照:第97回 春の古墳めぐり の巻)
で、この宇都宮の「百目鬼」。
もう一つ民話が載っていて、それはこんな話。
平安時代、藤原秀郷という武将が
宇都宮の街の中で悪さをしていた鬼に致命傷を負わせました。
その400年後・・・(←どんだけ長生き。妖怪だもの)
いまだに不可解な事件が起こっていた本願寺は
長年僧を置かずにいましたが、
徳の高いお坊さんが来て住むことになると、
そこに熱心に通う若い女が・・
その女をお坊さんは、「おまえ鬼だろ!」と見抜くと、
鬼は「いままでこの寺に不可解な事件を起こしてたのは私です」と
正体を現しました。
でも、「あなたのような上人が来てしまっては、もう寺から追い出せません」と
角を折り、指の爪を取って上人に捧げました。
(「宇都宮の民話」からテキトーに要約)
で、この爪(牙?)↑
ですよ、問題は!!
めっちゃ気になる写真じゃないですか?!∑(゚Д゚)
鬼のだよ、鬼の?!
ということで、鬼探しの旅が始まりました。
(後半へつづく)