宇都宮市(名所・旧跡・社寺仏閣)

第1331回 上河内緑水公園のハナメド洞門と逆木サイフォンと川の一里塚

 

前回からつづき

 

上河内緑水公園に来たのは、海賊船ともう1つ、

変な名前の遺構が見たかったから。

 



 

その名も「ハナメド洞門」。

 

「ハナメド」とは、「鼻の穴」という意味です。

栃木弁かな?

 

 

実際がこちら。

 



 

本当に鼻の穴みたい。

 

たまたま木が倒れてて、鼻に突っ込まれてるみたいだけど(笑)。

 

いつ、誰が呼び始めたのだろう?

 

この「ハナメド洞門」はもちろん通称で、

正式には「逆木(さかさぎ)洞門」と呼びます。

 

以前来た時は、夏場だったから草木に隠れてよく見えなかったのですが、

今回は冬場で草がないので前より、よく見えました。

 

 

 



 

ちなみに、立ち入り禁止です。

柵があるので、近くまではいけません。

(マムシに注意)

 

 



 

念のため、穴にも網が貼られているので、中にも入れません。

 

 

 



 

逆木洞門は、鬼怒川本流から西鬼怒川に水を引くために掘った

2本のトンネル跡です。

 

明治時代〜昭和時代に使われていた遺構で、

現在は使われておりません。

 

案内板には鬼怒川の成り立ちなどにもふれられております。

 

鬼怒川はアイヌ語で「河床の輝く川」の意味で(なぜアイヌ語?)、

昔は「毛野川」と表記してあったそうですが、「けぬ」→「きぬ」に転じ、

「絹川」→「衣川」→「鬼怒川」になったらしい。

 

「絹川」と「鬼怒川」ではだいぶ印象が変わりますけど、

昔から氾濫して洪水を起こしたり、流域住民を多く困らせていた川なので、

「鬼が怒る川」のように転じていったのかな。

 

最後は、

 

鬼怒川と西鬼怒川は流域に生きる人々との深いかかわりあいを持ちながら、今日まで幾多の星霜を重ねてきた川であり、その膨大なエネルギーは社会的、歴史的なドラマを生み出し、自然と人間の調和を図り、和む心と愛を育み、豊かな生活をつくりだしている母なる川である。

 

という文章で締めくくられています。

 

壮大!

 

 



 

公園内には、配水堰跡も残っています。

 

 



 

桜堤があるので、春に来てみるとこの辺がキレイかも。

 

 

ちなみに現在は、

鬼怒川本流〜西鬼怒川をサイフォンで横断して取水しています。

 



 

公園内にある、「逆木サイフォン」。

こちらが現役です。

 

 



 

この下が暗渠(あんきょ)になってて、

下に流れてきているのが「逆木用水」です。

 

 

看板が老朽化してしまったので、以前撮影した地図を。

 



 

塩谷町の佐貫観音近くにある「佐貫頭首工」から取水しています。

 

取り入れられた水はトンネルなどの導水幹線を通り、風見発電所で発電に利用され、

その後、東幹線用水路と西幹線用水路に分かれます。

 

逆木用水などは、西幹線用水路のほうですね。

 

東幹線用水路は、高根沢町の方に流れてくる「市の堀用水」や

さくら市を流れる「草川用水」などになります。

 

こういう治水関係の遺構(現役も含め)が好きなので、

ついつい巡ってしまいます。

 

 

実は以前、市の堀用水を佐貫頭首工から下流の真岡の方まで巡ったことがあり、

それをまとめた記事をブログに書こうと思っていたのですが、

あまりにも膨大な量になり、そのうち月日が流れてしまい・・、

まだまとめられておりません。

(だから以前撮影した写真があったりするのです)

 

 

なので、今年こそまとめられたら!・・という目標を、

一応ここに宣言しておきます。

 

でも忘れかけているので、もう一度ちゃんと調べ直さないとだな。

 

 

そういえば、以前グリーンパーク白沢で発見した「川の一里塚」。

 

 

 

ここ、上河内緑水公園も「川の一里塚」がありました。

 



 

「川の一里塚」の石碑。

 

 



 

「上河内村」ってなっている。

平成4年は、ここら辺も村だったんですね(現在は宇都宮市に統合)。

 

 



 

 

水辺の見学はご安全に。

 

 



 

 

 

○ハナメド洞門、逆木サイフォン(上河内緑水公園)

栃木県宇都宮市宮山田町2981-2



 

 

 

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