宇都宮市(名所・旧跡・社寺仏閣)

第535回 蓬萊大黒通りブラブラ の巻(上)

「もみじ通り」の記事を書いて、

予告からだいぶ経ってしまいましたが・・

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

今回はもみじ通りと交差する「蓬萊大黒通り」を

足跡足跡足跡足跡  ひばらさんの栃木探訪-ブラヒバラ

です。

まずはいちょう通りのほうからスタート。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

江戸の城下町を象徴する

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 もみじ通り

カギ型クランク(都市計画により、まっすぐになってしまう予定)
を過ぎると、

まずは「蓬萊大黒通り」の由来の一つ

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

旧町名「蓬萊町」の案内板がありました。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

この「蓬萊町」の由来は、蓬萊観音を祀ったお堂があったからそうだ。

蓬萊観音??
そんなものここの通りにあったっけ?

(ということで、後で調べて解決しました。下の方で詳しく・・)

この案内板の向かいには、
なかなかに歴史のありそうな建物がありました。


ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

質屋の「米兵」さん。

ひばらさんの栃木探訪-米兵

明治30年代の古地図にも載っています。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り


が、しかし!!!


実はこの探訪した(1月上旬)後、この↑建物

なんと・・・取り壊しちゃったんです。(=◇=;)

いや~、やっぱ都市計画の拡張のせいなんでしょうかね・・

だからこの建物、もうなくなっちゃったんですよ~(´・ω・`)

なんとも残念。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

しばらく行くと、丁字路に小さな神社がありました。

ここにあるのか?蓬萊観音。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

表に名前は書いてなかったのですが、
本殿の前にあった案内板に名前が書いてありました。

「菅原神社」という神社でした。

宇都宮城の西の守護神らしい。そして雷神信仰うんぬんと書いてある・・。

菅原?ということは、菅原道真? ビンゴです。
だって「天満宮」って書いてあるしね~。

でも、雷神信仰とはなんぞや?

調べてみるとおもしろいことが分かりました。

菅原道真というと、受験シーズンの今、
どうしても「学問の神様」とか「合格祈願!」のイメージが強いですが、

なんでも菅原道真は太宰府に左遷され、無念の思いで没したそうな。

そして、道真が没した頃から、
なぜか京都に落雷などの天変地異がいっぱい起こって
「これは道真の祟りだ~!」と言われて、恐れられたらしい・・。

だから菅原道真を雷神として崇めるようになった(祀って御霊を鎮める)とか。

へ~、それは知らなかったな~。┐( ̄∇ ̄)┌

(※こちらのサイトがおもしろく、参考になりました)

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

菅原神社の境内には、なぜか二宮金次郎像もありました。

けっこうしぶ~い年代物。

でも、ここの神社には、
蓬萊観音らしきものは見当たりませんでした。

「蓬萊大黒通りブラブラ」後編は、また後の記事で書くとして、

先ほど気になっていた「蓬萊観音」についての調査結果をば。

宇都宮市教育委員会が発行している
「宇都宮の民話」という本(PDFで閲覧可能)に

この「蓬莱観音」にまつわる話が出てきました。

もともとは宇都宮5代城主・頼綱が出家して
京都に行って、修行から帰ってきた後、
この蓬萊町にお堂を建てて安置した観音様のようですが、

なんでも、蓬萊観音はいつしか「朝日観音」と呼ばれるようになり
現在は本町にある「光明寺」に安置されているとか・・

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

ということで、後日「光明寺」さんに行ってみました。

場所は、本町(泉町のうしろあたり)です。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

あ、本堂の横に観音堂発見。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

「朝日観音」と書いてある。

でも案内板は特にありませんでした。

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

しかも閉まっている・・(-。-;)

なんとか見えないものか?と隙間を覗いてみたら・・

ひばらさんの栃木探訪-ひばらさんの栃木探訪 蓬莱大黒通り

↑ちょっと見えました。

思っていたよりも小さかったです。

この蓬莱観音(朝日観音)、
民話の本に載っていただけあって、
この観音様にまつわる民話が4つもありました。

その中でも、おもしろかった話を1つ。

むかしむかし

鏡が池のほとりに、貧しいけれどもとても仲の良い夫婦が住んでいました。

ずっと子どもがいなかった夫婦が毎日観音さまに拝んでいたら

男の子を授かりました。


しかし、お母さんが産後まもなく亡くなってしまいました。


おなかがへった赤ん坊は乳を求めて激しく泣くので、

お父さんはやむなく自分の乳をふくませたところ、

不思議にも乳が出て、

赤ん坊の腹を満たすことができました。



そして、無事に心のやさしい元気な子どもに育てることができました。


めでたし、めでたし・・・




なんと、父が乳を・・・
(ノ´▽`)ノ

不思議なこともあるもんですね。

(中)へつづく